靖幸観察

靖幸ちゃんの私的観察

悔いのないように生きる

昨夜のニュースは、少し驚きました。
がんという病が、急に身に迫ってきた感を受けた方も多いかも知れません。
私は、がんは専門外なのですが、医療者としてお伝えできる情報はお伝えしておこうと思います。


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日本人の3大死因は
悪性新生物  (がん)
心疾患  (心筋梗塞心不全など)
脳血管疾患  (脳内出血や脳梗塞など)
です


四半世紀前は、4人に1人ががんに罹患と言われていたものが、今は2人に1人ががんに罹患し、3人に1人が がんで亡くなります。


厚労省は、がん死亡を減らす対策を取っているのですか、それでも増え続けているのが実情です。
(厚労省が特に力を入れているのは、若年層のがん死亡です)


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正式なデータが出るのは時間がかかるので、これは予測となっていますが、男性は胃がんと肺がん、前立腺と大腸が多く、女性はダントツに乳がんが多く発症しています。


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では、死亡数はどうかというと、男性は肺がんがダントツに多く、胃がんと大腸がんは肺がんの半数くらいとなります。確かに、肺がんと診断された方の多くは、余命1年に満たない場合もままあります。



一方、女性はそもそものがん発症数が男性の半数ぐらいで、大腸がんと肺がん、そして胃がんと膵臓がんと続きます。
女性の罹患数第1位の乳がんは、死亡数でみると第5位とグッと下がります。
乳がんは、5年、10年生存率が昔から高いため、がんを本人に告知しないケースが多かった90年代でも、乳がんは本人に告知していました。
(今では、あらゆる倫理的な意味を含めて、ほとんどの場合、ご本人に告知します)


先日、乳がんを公表された方は、乳房全摘とのことでしたが、おそらく発症部位の問題かも知れません。以前は全摘が主流だったので、術後の腕の挙上リハビリにもだいぶ時間がかかっていましたが、最近では全摘するとケースはだいぶ少なくなりました。(全摘が珍しいくらいです)



また昨日の方の胆管がんは症例数としては、さほど多くありません。ただ、抗ガン剤は効果を示しにくいタイプのがんだそうです。(同僚より)



この先、男女共にすい臓がんが増加すると言われています。すい臓は沈黙の臓器の一つです。症状が乏しく血糖異常がきっかけで見つかり、その時には余命半年…というケースも少なくありません。特化した予防策もないようです。








最近では、抗ガン剤が改良されたり、制吐剤(吐き気止め)がかなり良くなったので、抗ガン剤治療は通院がほとんどです。(白血病などは入院治療ですが)


私の職場でも、ざっと6〜7人のがん治療をしている(していた)医療者の名前を上げることが  できてしまいますが、みな普通に仕事をしながらの抗ガン剤治療を受けていました。
もちろん、多少の身体の変調や倦怠感などの症状はあるのですが、「仕事をしていた方が気が紛れる」と言っています。脱毛などの症状は伴うのですが、それでも、抗ガン剤治療=吐いて寝たきりという方程式は今ではありません。


さらに、がんの研究が進み分子標的治療といって、良い細胞を破壊しない治療法も出てきています。(まだ、保険適応外が多いはずですが) この先も、がん治療はより良い治療が出てくるでしょう。





同じ病でも、メデイアに出ている方だと、ちょっと衝撃的ですが、昨日のニュースを知った同じ頃、私は昨夜の彼女より10歳以上若い方のお看取りに立ち会ってました。


私の職場は、入院患者が多い事と、入院患者のうち7割くらいが、なんらかの がん患者なので、今の職務上では、1日のお仕事の中で4〜5人のお看取りに立ち会うことも珍しくはありません。


もちろん、お亡くなりになる方全員が、がん という訳ではないのですが、これだけの割合の方が、がんに罹患しているのですから、自分たちもいつかはなってしまうかも知れません。


検診で早期発見するとか、禁煙するとか、お酒を控えるとか、なにか注意することはあると思いますが、どうするかは自分次第というところです。






一方、私の専門は、救急や重症者です。病名でいうと、心筋梗塞くも膜下出血、交通外傷、心肺停止という疾患です。



これらの疾患は、いつなるか、どこでなるか、なってどうなるか…は、定かではありません。
どういうことかというと、その場で倒れて、そのまま意識がなくなってしまうかも知れませんし、そのまま心停止してしまうかも知れません。



そう考えると、がんは色んなことを整理する時間がある病かも知れません。なぜなら、今やがんは、慢性疾患の一つと言われているぐらいで、がんを患いながらも、通常通りの日常生活をされている方もたくさんいらっしゃいます。
また、ご家族も少しずつ心の準備をする時間がもてるという面もあります。



逆に、突然家族を失ってしまったケースでは、残された家族の悲嘆の強さは計り知れないという結果も出ています。



自分の最期が、いつ、どのような形でやって来るのか、それは神のみぞ知る…なのですが、日々のちっちゃなことに心奪われず、悔いのないように1日1日を大事に生きて生きたいものです




かなりの長文に お付き合いいただき、ありがとうございました。






出典